
パリの人工知能(AI)アクションサミットとは?
フランスの首都パリで2月10日と11日に開催される「人工知能(AI)アクションサミット」には、世界中から約700のスタートアップ企業が参加する見込みとなっています。
2023年11月の英国ブレッチリーパークでのサミット、2024年5月の韓国・ソウルでのサミットに続き、今回は世界規模のイベントとなることが予想されており、マクロン大統領は、ドナルド・トランプ氏、習近平国家主席、ナレンドラ・モディ首相らを招待しています。
また、このサミットには、イーロン・マスクなどの業界の重要人物に加え、研究者やアーティストも参加する予定となっています。
人工知能・デジタル担当国務長官のクララ・シャパズ氏は、「大統領と首相とともに、私たちはAIの第三の道を切り開きたいと思っています。倫理的で、持続可能で、包括的な信頼がおけるAIの使用条件が整って初めて、AIが社会、経済、行政、そして私たちの日常生活に完全に受け入れられるようになるのです。」と述べています。
このサミットは、2021年に第2フェーズに入ったフランス国家人工知能戦略の一環として開催され、15億ユーロの資金で経済全体にこれらの技術を普及させることを目指しています。
パリのAIアクションサミットの開催地と日程
パリのAIアクションサミットは、2025年2月10日と11日にパリのグランパレで開催されます。
詳しい日程は以下の通りです:
パリのAIアクションサミットの目標
パリで開催される人工知能行動サミットの主要な目的は、倫理的、持続可能、かつ包摂的なAIの開発を促進することです。
フランス政府はAI国家戦略の一環として15億ユーロを投資しており、AI技術の経済への普及促進を図っています。
フランス大統領官邸は、AI革命が雇用、教育、文化、経済を変革すると予測しており、このサミットはできるだけ多くの国とセクターを代表して包括的なものにすることを目指しています。
サミットでは、AIの環境への影響、アクセシビリティ、そしてグローバルガバナンスが主要な議題として取り上げられます。
サミットの目的を達成するため、以下の5つの主要なテーマが設定されています
公益のためのAI
AIを、経済的、社会的、環境的に最良の結果を達成するための公益のための技術と位置づけること。
仕事の未来
AIが労働市場、雇用の内容、タスク、働き方に変化をもたらすことを認識し、国際的な意見交換を促進する。
イノベーションと文化
信頼できるAI
AIのグローバルガバナンス
これらのテーマを議論し、具体的な行動計画を策定することで、パリAIサミットはAIの責任ある発展に向けた重要な一歩となることが期待されています。
国際的なAIガバナンスにとっての貢献
パリAIアクションサミットは、AIガバナンスにおいて国際的な共通基盤の確立を目指しており、これはAIに関する「断片化のリスク」を回避するための試みです。サミットは、集合的に定義された新しい世界的な枠組みを通じて、AIガバナンスを形成することを目指しています。
このサミットは、国連内で行われている作業や、人工知能に関するグローバルパートナーシップなどの既存の取り組みを考慮しながら、以下のような国際的な行動を促進することを目指しています。
サミットの倫理的、持続可能、包括的な側面
パリAIアクションサミットが重視する倫理的、持続可能、かつ包括的なAIという側面は、AIの開発と利用において、以下の3つの重要な要素を考慮することを意味します。
倫理的なAI
持続可能なAI
包括的なAI
パリAIアクションサミットは、これらの倫理的、持続可能、かつ包括的な側面を重視することで、すべての人々にとってより良い未来を創造するためのAIの潜在力を最大限に引き出すことを目指しています。
パリのAIアクションサミットに参加するには?
パリのAIアクションサミットの参加への応募は既に締め切られていますが、AIアクションについての文化的なイベントを計画されていて、イベントのテーマがAIと文化に関連している場合は、2025 年 2 月 8 日と 9 日の文化イベント プログラムに組み込まれることが可能です。
文化イベント プログラムへの組み込みを希望される場合は、culture.saia@diplomatie.gouv.fr にご連絡ください。