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2025年のフランス農業は、価格、収入、環境問題、世代交代など、多くの課題に直面しています。農業団体からの圧力に応え、政府は農業の方向性を示す法律を急遽可決しましたが、環境保護団体からは環境規制の緩和として批判されています。Salon International de l'Agriculture:SIA(国際農業見本市)は、これらの問題に対する議論の場となり、農業関係者、政府、消費者の間の対話を促進する機会となります。
フランスでは、農家の後継者不足が深刻な問題となっています。今後数年以内に16万の農場が後継者を必要とすることが予測され、毎年7万人の農業関連の雇用機会がありますが、就農希望の若者の数は減るいっぽうです。 アグリテックとAIは、農業の未来を大きく変える可能性が期待されることから、アグリテック分野への投資は増加傾向にあり、2025年までに市場規模は25億ドルに達すると予測されています。 Hectarは、2年間で80社のスタートアップを支援することを目標としており、この分野におけるイノベーションを促進し、次世代の農業従事者を育成するための重要な役割を担っています。
CES2025では、フランス企業の共同出展ブースであるPavillon Franceに、French Techの存在感を示す場として多くの来場者が集まりました。フランス企業の海外進出を支援する政府機関であるBusiness Franceは、特にヘルステック、グリーンテック、モビリティの3つの主要分野に注力しており、人工知能 (AI) を活用したものが多く出展されました。ヘルステックは、フランスパビリオンのスタートアップ企業の4分の1を占め、フランスのスタートアップ企業全体をリードする存在となっていました。フランスのスタートアップの特色は、大胆で創造的な製品を次々と生み出していくことと、技術面だけではなく、デザインや使いやすさにこだわりを持つ企業が多いことがフランスらしさと言えるでしょう。
フランス国内の政治・経済が低迷する中で、CESに出展したフランスのスタートアップ企業110社は、世界が直面する課題に対するソリューションを提供することに重点を置き、特に健康、モビリティ、持続可能性の分野におけるテクノロジーの未来を形作る上で、重要な役割を果たす態勢を整えています。
フレンチテックは、パリやリヨン、マルセイユのような大都市だけではなく、各地方の県や海外県の支部も頑張ってプロモーションしています。そんな取り組みの代表となるFrench Tech Riseや、スタートアップ企業の国際化を応援するプログラムであるFrench Tech Next 40/120プログラムをご紹介します!